4ページ 送り盆恒例、田山盆踊りの始まりを告げる田山ぶっこみ太鼓が市無形民俗文化財に指定 市制施行後の新規指定は、11年ぶり2件目 大太鼓を用いた市内唯一の年中行事  市は4月1日、田山ぶっこみ太鼓を市無形民俗文化財に指定するとともに、田山ぶっこみ太鼓保存会(米川明彦会長)を文化財の保持団体に認定しました。  田山ぶっこみ太鼓は、現在、市内で唯一行われている大太鼓を用いた年中行事で、毎年8月16日に行われる田山地区の送り盆行事 田山盆踊りの際に、盆踊りに先立って披露される太鼓の行列です。  盆踊り当日は、田山本村周辺の集落の住民が、大太鼓を打ち鳴らしながら、各集落から勇壮な掛け声と共に手提げ提灯を上下させ、盆踊り会場の田山消防会館に向かいます。田山本村側でも太鼓を叩きながら行列を途中まで出迎える(迎え太鼓)と、一団となった行列は、より威勢を増し、会場に進みます。  現在では貴重なものとなったこの行事は、近代以前から伝承されてきたと考えられており、市文化財保護審議会において、後世に引き継ぐ価値が認められ、今回の指定となりました。 指定の経緯 6年8月1日  田山地域振興協議会から指定の要望 6年8月16日  市文化財保護審議会委員による調査 7年1月31日  同審議会の答申 7年4月1日  市無形民俗文化財に指定 田山ぶっこみ太鼓保存会を保持団体に認定 おはなしを聞きました 田山ぶっこみ太鼓保存会 会長 米川明彦さん、事務局 田中義信さん 「田山ぶっこみ太鼓」は、地域の送り盆行事「田山盆踊り」が「始まる」「終わる」の合図にもなっている太鼓行列です。  10以上の周辺集落からの太鼓行列が、大太鼓を打ち鳴らすとともに、ちょうちんを持ち掛け声を上げ、田山本村の盆踊り会場に向かいます。  その後に行われる盆踊りは、お盆に合わせて帰郷した人なども含め、毎年200人ほどが集まり、とてもにぎわいます。  今回、市の無形民俗文化財に指定していただき、責任の大きさを感じました。  太鼓の継続には、皆さんの協力が必要ですが、地域の若者が外に出て行ってしまい、継承に危機感を感じています。今後、若者に太鼓を教えていかなければならないと考えています。 今年も8月16日に披露予定